小児期の逆境克服で認知症リスク減

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感染症ビジョナリーズ 感染症ビジョナリーズ

 子供の頃の経済・社会的状況がその後の人生で改善した人は、高齢期に認知症を発症するリスクが低かったと、大阪大大学院などの研究グループが発表した。

 研究グループは、2010~16年に65歳以上の健康な日本人9186人(男性51.2%)を対象に、家庭の資産や教育歴、職歴などから見る社会経済的指標(SES)について、15歳までの状況を調査。その後のSESの変化を評価し、認知症発症リスクとの関連を調べた。

 中央値で5.8年の追跡期間中に800人が認知症を発症。解析の結果、SESが常に標準的だったグループと比べ、子供の頃から生涯を通じて改善したグループは認知症発症リスクが34%低く、発症までの期間も1.4~1.8年長かった。一方、高齢になるにつれSESが低下したグループは、認知症発症年齢が75歳時点で0.6年、85歳で1.4年早まる傾向が見られた。(メディカルトリビューン=時事)

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