木の香りがうつ病治療に有益?

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 うつ病患者の診察室に木材を用いる効果を検討したところ、木の香りが好印象につながり、治療の導入や継続を促す可能性が示されたと、東京慈恵会医科大などの研究グループが発表した。

 研究グループは、同大病院精神神経科に通院中のうつ病患者20人について〔1〕床や壁、机に杉材を取り入れた「木の心理療法室」で診察を受ける10人〔2〕通常の診察室を使う10人―に分類。「室内の好ましさ」を快適さ、香り、温度などで点数化するとともに、治療環境の差が精神・心理療法の効果に及ぼす影響を調べた。

 その結果、治療効果はどちらの診察室でも認められた。ただし、室内の好ましさは、〔1〕で香りの点数が顕著に高く、抑うつ・不安が強い患者ほど高い傾向にあった。

 研究グループは「治療環境に自然の要素を加えることで、うつ病治療の導入や継続につながる」と考察している。(メディカルトリビューン=時事)

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