熱中症で認知症リスク上昇

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 熱中症が将来的な認知症のリスクを高めることが分かったと、台湾の研究グループが発表した。

 研究グループは、国民健康保険のデータベースから、2001~15年に熱中症と診断された7万721人(平均年齢47.5歳、男性55.8%)を特定。18年末まで追跡調査し、認知症との関連を検討した。

 その結果、熱中症にかかったことがない人と比べ、ある人は高血圧、心血管疾患、腎疾患、精神障害、アルコール依存症、頭部外傷などの有病率が高かった。これらの影響を調整した解析の結果、熱中症患者では認知症リスクが24%高く、重度の熱中症(熱射病)に限定すると26%高かった。ラットを用いた実験でも、熱射病による脳の病理学的変化と認知機能障害が確認された。

 研究グループは「熱中症は急激に発症し、経過の短い疾患と考えられているが、認知症との関連をさらに検討する必要がある」と指摘している。(メディカルトリビューン=時事)

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