妊娠中はフェノールに注意―子のぜんそくリスクに

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感染症ビジョナリーズ 感染症ビジョナリーズ

 洗剤や化粧品などの添加物である有機化合物のフェノール類に母体がさらされると、出生児のぜんそくリスクが高まることが分かったと、熊本大などの研究グループが発表した。

 研究グループは、2011年1月~14年3月に子どもの健康と環境に関する全国調査(エコチル調査)に参加し、妊娠16週(平均)に尿検査を行った母親と、4歳時点で詳細な健診を受けた子ども3513組のデータを収集。母親の尿からフェノール類24種の濃度を測定し、子どものぜんそくとの関連を検討した。

 その結果、フェノールの一種であるブチルパラベンの検出濃度が高かった母親と子どものぜんそく発症との関連が示された。特に女児に比べ男児で発症率が高く、同じくフェノールの一種である4―ノニルフェノールが検出された女児はぜんそくとの関連がなかったのに対し、男児では強く関連していた。

 研究グループは「研究を重ね、妊婦の適切な生活に関する提言につなげたい」としている。(メディカルトリビューン=時事)

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