高齢者が訪問診療を利用する割合は、地域の人口密度などと関連することが分かったと、筑波大などの研究グループが発表した。 研究グループは、厚生労働省による全国データなどを用い、65歳以上の高齢者の訪問診療利用率について、地域差の有無や関連する要因を調査した。 分析の結果、高齢者人口当たりの訪問診療利用割合は、人口密度の高い東京や大阪などで多かった。居住地域別で見ると、北海道や東北地方と比べ、関東・中部・近畿・中国の各地方で訪問診療の利用率が高かった。 また都市部では、在宅医療担当医が3人以上いるといった機能強化型の在宅療養支援診療所(在支診)や在宅療養支援病院(在支病)から訪問診療を受けている高齢者の割合が高かった。一方、過疎地域では訪問診療自体を利用する高齢者の割合が少なく、従来型の在支診・在支病の利用が多かった。(メディカルトリビューン=時事)