日中の眠気、認知症の前段階に関係か―高齢者調査

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感染症ビジョナリーズ 感染症ビジョナリーズ

 睡眠障害に関連する日中の眠気や意欲の低下が見られる高齢者は、認知症の前段階である「運動認知リスク症候群(MCR)」を発症する可能性があることが分かったと、米国の研究グループが発表した。

 これまでの研究では、歩行速度の低下などを伴うMCRと睡眠障害の関係は不明だった。研究グループは、研究登録時に認知症がなかった65歳以上の男女445人(平均年齢75.9歳)を対象に、睡眠や認知機能の調査を行い、睡眠障害とMCRの関連を調べた。

 その結果、研究開始時にMCRがなかった403人中36人が、平均2.9年の追跡期間中にMCRを発症した。睡眠の質が悪い人は質が良い人に比べ、MCR発症リスクが2.7倍高かったが、抑うつ症状による影響を考慮すると、有意なリスク上昇は認められなかった。

 一方で、年齢や抑うつ症状などの要因の調整後も、日中の過度の眠気や意欲の低下があるとMCR発症リスクが3.3倍上昇することが分かった。(メディカルトリビューン=時事)

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