社会的孤立が動脈硬化を促進

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感染症ビジョナリーズ 感染症ビジョナリーズ

 社会的孤立が、肝臓での脂質代謝異常を引き起こし、動脈硬化を進行させる仕組みが明らかになったと、慶応大などの研究グループが発表した。

 研究グループは、特に結び付きが強いとされるきょうだいのマウスについて、4~5匹で過ごすグループと、1匹で過ごすグループに分けて飼育し、社会的孤立によるストレスが臓器にどのような影響を及ぼすかを検証した。

 その結果、社会的孤立によるストレスがあるグループでは、食事摂取量や体重の増加、炎症の活性化などとは関係なく、脳の視床下部で分泌されるホルモン「オキシトシン」が減少し、悪玉コレステロールや中性脂肪の増加などが起きて動脈硬化が進行することが分かった。また、オキシトシンを経口投与すると、脂質代謝異常の改善や動脈硬化の抑制が確認された。

 研究グループは「社会的な結び付きが、動脈硬化の原因となる脂質異常症の予防に重要であることが示された」としている。(メディカルトリビューン=時事)

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