座って過ごす時間が長いと、がんの発症率を高めて医療費が増大すると、ドイツの研究グループが発表した。 ドイツの国民調査によると、成人人口の約5割が1日4~8時間座って過ごしている。研究グループは、座位行動との関連が知られる大腸がん、乳がん、子宮・卵巣がんについて、座位行動に起因する新規がん発症数と発症率、医療費を推計した。 その結果、座位行動に起因するがんの発症数は2024年で最大7612人、30年で7899人、40年には8245人と推計され、いずれも全体の6%を占めた。座位行動の影響は特に大腸がんに多く見られ、男性では9%、女性では8%だった。座位行動によってがんの発症が増える結果、医療費が増え、経済的負担が重くなることも示された。 研究グループは、座位行動に起因するがんを減らすには、職場や学校レベルでの予防策が必要だとしている。(メディカルトリビューン=時事)