小児期に肥満の改善に努めることが若年成人期の代謝性疾患(2型糖尿病、高血圧、脂質異常症、肥満手術)の発生を減らす上で重要だと、スウェーデンの研究グループが発表した。 研究グループは、生活習慣の改善を中心とした肥満治療を1年以上受けた6~17歳の6713人(男性3777人、女性2936人)について、体格指数(BMI)の変化に基づき4グループ(肥満改善、治療効果が良好、効果が中程度、肥満悪化)に分類。18~30歳まで追跡し、肥満に関連する代謝性疾患と精神疾患(うつ病や不安症)の発生率、死亡率を調べた。 その結果、肥満が悪化したグループに比べ、治療効果が高かったグループほど、その後の代謝性疾患の発生率と死亡率が顕著に低下する傾向が見られた。一方、肥満との関連が指摘されている精神疾患の発生率には治療効果との関連はなかった。(メディカルトリビューン=時事)