かかりつけ医の存在が自殺抑制か―コロナ下のデータ分析

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感染症ビジョナリーズ 感染症ビジョナリーズ

 かかりつけ医や精神科の定期的な受診が、新型コロナ感染流行時の自殺抑制につながった可能性があると、広島大などの研究グループが発表した。

 コロナ流行初期は流行前に比べ、人口100万人当たりの月間自殺率(月次自殺率)が増え、特に流行直前から急激に上昇した。

 研究グループは、神戸市における「異状死」のデータベースから、自殺した2181人(男性66%、年齢中央値54歳)を対象に、コロナ流行期間中(2020~22年)の月次自殺率の変化を検討した。

 その結果、かかりつけ医や精神科を定期的に受診していない人は、コロナ流行直後に自殺率が顕著に増加した。一方、定期的に受診していた人では、ほぼ増加していなかった。

 研究グループは「受診していない人の自殺率の著しい変化は、行動制限や医療アクセスの低下が精神的健康に悪影響を及ぼした結果ではないか」と考察している。(メディカルトリビューン=時事)

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