局所進行乳がんなどの患者は、心血管疾患にかかる恐れが大きいことが分かったと、米国の研究グループが発表した。 研究グループは、2009~20年の米国のがんと公的医療保険の両データを収集し、診断時の乳がん進行度と診断前の心血管疾患の有無を調べた。対象は、浸潤性乳がんと診断された女性患者1万9292人(年齢中央値73歳)。このうち9478人(49.1%)に、診断前から心血管疾患があった。 乳がんと心血管疾患との関連などを解析したところ、局所進行乳がんまたは転移性乳がんの患者は、心血管疾患にかかる恐れが顕著に大きいことが分かった。特に、ホルモン受容体が陽性でタンパク質の「HER2」が陰性の患者で心血管疾患との関連が強かった。(メディカルトリビューン=時事)