新型コロナウイルス感染症の流行下の調査で、学校の居心地の良さが思春期の子どものメンタルヘルスを良好に保つ上での鍵であることが分かったと、東京都医学総合研究所などの研究グループが発表した。 研究グループは、10歳時から追跡調査している都内在住の子ども3171人分の大規模研究データを用い、コロナ前とコロナ下の四つの時点(10、12、14、16歳)で、子どもの日常生活の中心となる学校の社会環境(学校の居心地)がメンタルヘルス(うつ症状の変化など)に及ぼす影響を比較した。 分析の結果、子ども全体ではコロナ下でメンタルヘルスは悪化した。一方、「学校の居心地が良い」と感じた子どもでは、悪化の度合いが低かった。 研究グループは「平時から居心地が良いと感じられる学校環境をつくっておくことが重要だ」としている。(メディカルトリビューン=時事)