免疫低下で目の疾患にーコロナ禍に増加

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感染症ビジョナリーズ 感染症ビジョナリーズ

 コロナ禍に免疫が低下し、高齢者の間で目の疾患のヘルペス性ぶどう膜炎が増加したと、東京科学大などの研究グループが発表した。

 ヘルペス性ぶどう膜炎は、免疫機能の低下によりヘルペスウイルスが再活性化することで発症し、強い炎症を伴う。研究グループは、65歳以上のぶどう膜炎患者1095人のデータを収集し、そのうちヘルペス性ぶどう膜炎の65人について詳細な解析を行った。

 その結果、コロナ禍の2020~22年にヘルペス性ぶどう膜炎と診断される患者数が高い水準を維持していたことが分かった。また、ぶどう膜炎全体では女性の方が多かったが、ヘルペス性ぶどう膜炎は男性の割合が多く、原因ウイルスはサイトメガロウイルスだった。

 研究グループは「(コロナ禍は)外出控えで免疫刺激が不足し、免疫強化が十分に図られない状態になった」と指摘。「治療の遅れが視力障害や失明につながる可能性があり、迅速な診断と治療が必要」としている。(メディカルトリビューン=時事)

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