メタボリックシンドローム(メタボ)と、筋力の衰えで移動機能が低下するロコモティブシンドローム(ロコモ)は、50代に併発しやすく早期介入が重要と、千葉大大学院などの研究グループが発表した。 研究グループは、2021年度に健康診断を受けた3万5059人(平均年齢50歳)のデータを基に、メタボやロコモの割合などを解析した。 その結果、メタボ該当者ではロコモのリスクが1.87倍に上昇していた。特に、50代でロコモとメタボを併発する人が多く、50代のメタボ該当者のうち、男性の32.0%、女性の53.2%にロコモがあり、非メタボ該当者に比べ2倍以上の割合に相当した。また、併発している50代男女は腹囲が大きく血糖値の上昇があり、高血圧、糖尿病、脂質異常症の治療を受けている割合も顕著に高かった。 研究グループは「生活習慣病の悪化や高齢期の要介護リスクを中年期の段階で早期発見し改善するには、メタボとロコモの同時健診の導入が有効」と提言している。(メディカルトリビューン=時事)