多くの被害者を出した小麦成分入りせっけん、旧「茶のしずく石鹸」。その調査を開始することを、厚生労働省および日本アレルギー学会の「化粧品中のタンパク加水分解物の安全性に関する特別委員会」(委員長=藤田保健衛生大学・松永佳世子教授)が発表した。現時点までに同製品使用に関連した全身性コムギアレルギーの報告は395例に上り、アナフィラキシーショック例も多く含まれるという。医薬部外品の外用による全身性アレルギーはこれまでにほとんど例がなく、同委員会は「本事例は、日本のアレルギー史上極めて重大な事例」として、早急に詳細な調査が必要と述べている。