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感染症ビジョナリーズ 感染症ビジョナリーズ

 抗がん薬治療や放射線治療によって,患者さんは口の中の粘膜が荒れて,口内炎で食事が思うように取れない,のみ込めない,食欲がなくなったなどの悩みがあります。

 口内炎があるときの食事の工夫としては,以下のようなことが挙げられます。

 (1)刺激物を避ける:刺激物は口の中の傷ついた粘膜をさらに傷めますから,刺激物(からし,ワサビ,唐辛子,カレー粉,コショウなど)や酸味の強い料理,塩辛いもの,甘すぎるものは避けるようにします。炎症が強いときにはかんきつ系(オレンジやグレープフルーツなどのジュース)やトマトなど酸味の強い食品は避けます。また甘過ぎる飲み物は喉の渇きを増すことがあるので注意しましょう。

 (2)熱過ぎるものや角のある氷片は避ける:熱過ぎる汁物やシチュー,お茶などは避けます。また,氷は口に含んでゆっくりと溶かすのはいいのですが,口の中が荒れているときは氷片が粘膜に当たり痛みが出ます。氷片を使う場合は角を溶かして丸くしてから使うようにしましょう。料理の温度は体温に近い温度にして取るようにします。

 (3)固いものは避ける:フライ,空揚げ,レンコン,ゴボウ,生のキュウリ,ニンジン,セロリやせんべいなどは粘膜を刺激しますので避けましょう。

 (4)薄味にする:粘膜に最も炎症を起こしやすい味は塩味です。普段から濃い味に慣れている人はコンブやかつお節,鶏ガラなどでのばして薄味を心がけるようにします。

 (5)軟らかく,滑らかな料理に:パサパサした料理はのみ込みが悪いだけでなく,口内を傷つけることもあります。押しつぶせるくらい軟らかく調理したり,薄く切る,刻むなどしたりして切り方にも工夫しましょう。水分を多くして煮汁などに水溶き片栗粉でとろみを付けるようにすると食べやすくなります。

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