ホルモンのバランスが崩れることで排卵しにくくなる多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)は、不妊症の代表的な原因の1つ。女性の20人に1人はPCOSと言われ、珍しい病気ではない。PCOSで不妊治療中、あるいは治療を計画している女性も少なくないだろう。そんな女性が治療を選択する際に参考になりそうな調査結果が米医学誌「New England Journal of Medicine」(2016; 375:523-533)に掲載された。中国と米国の医師らが共同で実施したこの調査では、PCOSの中国人女性約1,500人の体外受精で凍結胚または新鮮胚のいずれかを移植。その結果、新鮮胚を移植した女性よりも、凍結胚を移植した女性の方が、妊娠して赤ちゃんが生まれてくる割合(生児出生率)が高かったという。