© Adobe Stock ※画像はイメージです 後期高齢者の歯科受診は、肺炎や脳卒中、尿路感染症などの全身疾患による入院発生率の低下と関連すると、東京都健康長寿医療センターの研究グループが発表した。 歯の健康は、全身疾患の発生と関連することが多く報告されているが、因果関係は十分検討されていない。そこで研究グループは、北海道在住の後期高齢者約80万人のレセプト(診療情報明細書)情報を活用し、2016年9月からの半年間に医療機関を受診し、うち入院経験があった人などを除いた約43万人を2年間追跡。17年3月~19年3月の歯科受診の有無と全身疾患の発生などを比較、両者の因果関係を検討した。 解析の結果、歯科受診をしなかった人に比べ、歯科受診をした人では、肺炎、脳卒中、尿路感染症による入院の発生率が低かった。また、歯科受診をしなかった場合に比べて、受診した場合に、全身疾患による急性期の入院発生を抑制する効果も見られた。(メディカルトリビューン=時事)