口の健康状態が良い人は、精神的な健康状態も良好であることが分かったと、岡山大などの研究グループが発表した。 研究グループは、2017年11月~19年1月に同大学病院予防歯科外来を定期受診した60歳以上の患者218人を対象に、歯の本数、歯周の状態、口の機能、飲み込む力を調査。栄養状態や身体機能、周囲との交流状況などの心理社会的要因、精神的健康状態も調べ、両者の関連を分析した。 その結果、「かめる歯(入れ歯などと自分の歯の合計)の本数が多い」「舌や唇がよく動く」「舌の力が強い」「かむ力が強い」「食べ物の飲み込みに問題がない」といった口の健康状態の良好さは、栄養状態の良さ、行動範囲の広さ、孤立がないことと関連し、精神的健康状態が良好なこととも関係していた。 研究グループは「口の健康状態によって栄養状態が変化し、精神的健康状態を良好にできる可能性がある」と考察している。(メディカルトリビューン=時事)