ドライアイ患者に笑い声を出してもらう「笑い療法」を実施した結果、従来の治療と変わらない効果が得られたと中国などの研究グループが発表した。 研究グループは、痛みの軽減や免疫機能の強化により、さまざまな病気に対して効果が示されている「笑い療法」に着目。2020年6月~21年1月に募集した同国の18~45歳のドライアイ患者に、「ヒヒヒ、ハッハッハッ」などの声を5分間に30回繰り返す笑い療法を行ってもらった。これを1日4回8週間行うグループと点眼薬による治療を行うグループに分け、治療を終えた計283人の症状の変化を検討した。 その結果、目の不快感などの症状が両グループで改善した。改善の程度も治療法による差はなかった。研究グループは「詳細は不明だが、笑う時に腹式呼吸になり自律神経が刺激されて涙の分泌が促されたり、目の周辺の筋肉が収縮してまぶたに詰まった涙の成分(油分)が押し出されたりしたのではないか」と考察している。(メディカルトリビューン=時事)