高齢の院長だと抗菌薬の処方多い?

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 抗菌薬の適正使用が求められているが、成人患者を対象とした分析の結果、院長が高齢の医療機関の方が抗菌薬の処方率が高いなどの傾向が見られたと、東京大大学院などの研究グループが発表した。

 研究グループは2022年から23年に、全国の診療所データベースを用い、1183の医療機関で非細菌性の急性呼吸器感染症(いわゆる風邪)と診断された97万7590人の患者(18~99歳)を対象に、院長の年齢、患者数、診療所の医師数といった診療所の特性と抗菌薬の処方との関連を調査した。

 分析の結果、17万1483人(17.5%)に抗菌薬が処方されていた。院長の年齢については60歳以上で処方率が高い傾向があり、1日の受診患者数が多い診療所も有意に高かった。

 また医師1人しかいない診療所では処方率が高く、研究グループは「医師の業務負荷が増し、患者への十分な説明の代わりに抗菌薬を処方してしまう状況が背景にある可能性がある」と指摘している。(メディカルトリビューン=時事)

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