胎児期から2歳までの間に砂糖の摂取が制限されていた子どもは、将来的な2型糖尿病と高血圧の発症リスクが低かったと、米国などの研究グループが発表した。 研究グループは、1951~56年に生まれた英国人6万183人のデータを収集。英国では42~53年まで砂糖の配給制が取られており、胎児期から幼児期に配給制を経験した人とそうでない人の慢性疾患リスクを比較した。砂糖の配給量は大人で1日約40グラム未満、2歳未満で0グラムだった。配給制廃止後の54年の1日平均砂糖摂取量は、大人で約80グラムだった。 対象者が51~66歳時点で、約4000人が糖尿病、約2万人が高血圧だった。解析の結果、胎児期から2歳まで配給制だった人は、配給制を経験していない人に比べ糖尿病リスクが約35%、高血圧リスクが約20%低く、発症の時期が2~4年遅かった。胎児期のみ配給制だった人も同様の傾向だった。(メディカルトリビューン=時事)