運動時に起きた新型コロナウイルス集団感染の原因を調べたところ、換気や運動前の体調確認不足などが要因で、接触感染によるものはほぼなかったと、東京医科大の研究グループが発表した。 研究グループは、医学関連の文献データベースの中から、新型コロナの運動時の集団感染とその原因に関する論文21本を抽出。挙げられた複数の要因のうち、報告数が多いものを調査した。 その結果、ランニングやジムでの個別トレーニングなど個人で行う運動では、換気やマスク着用など空気を介した感染症対策の不足や、症状があっても運動を行う人がいたことが原因として多く報告されていた。 一方、チームスポーツでは、試合中の感染と推測される例はほとんどなく、食事会やロッカールーム、車での移動時など、運動以外の場での感染が最も多かった。 個人、チームスポーツとも運動器具などを介した接触感染が主な原因とされた事例はほとんどなかった。(メディカルトリビューン=時事)