フレイル高齢者の血中代謝物に特徴―カフェイン濃度など低く

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 心身の活力などが低下する「フレイル」の高齢者は、カフェインなどの代謝物の濃度が低かったと、東京都健康長寿医療センター研究所などの研究グループが発表した。

 研究グループは、2017年に東京都板橋区で実施された健康調査を基に、フレイル高齢者39人と健康な高齢者76人の血清サンプルを分析。約500種類の代謝物の中でフレイルに関連するものを調べた。

 その結果、フレイル高齢者では全体的に代謝物の濃度が低い傾向があり、特にカフェイン、カフェイン代謝物の一種「カテコール」および「パラキサンチン」、ビタミンB3の一種である「ナイアシンアミド」などの濃度が有意に低かった。逆にこれらの濃度が高い場合は、健康である可能性が高いことが分かった。

 また筋力低下、疲労、身体活動低下といったフレイルのタイプにより関連する代謝物に特徴があった。今回特定された代謝物の多くが食事由来だったことを踏まえ、研究グループは「フレイル予防に向けた食生活の指針づくりにつながる」と期待している。(メディカルトリビューン=時事)

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