女性の更年期症状に対するホルモン治療について、心血管疾患リスクへの影響を調べたところ、治療の種類で違いがあったと、スウェーデンなどの研究グループが発表した。 研究グループは、同国の50~58歳の女性91万9614人のデータを用い、更年期症状へのホルモン治療の種類や薬剤別に心血管疾患リスクを調査。2年間の追跡期間中に、対象者の中で7万7512人が経口剤や経皮剤でホルモン補充治療を始めた。 解析の結果、「チボロン」の服用で心血管疾患リスクは1.52倍上昇した。虚血性心疾患のリスクは、「チボロン」で1.46倍、「エストロゲン・プロゲスチン」の経口薬では1.21倍上昇した。 静脈血栓塞栓症のリスク上昇に関連したのは、「エストロゲン・プロゲスチン」経口薬の継続投与(1.61倍)、同薬の周期的な投与(2.00倍)、「エストロゲン」製剤のみの使用(1.57倍)だった。(メディカルトリビューン=時事)