孤独感を低減するとされる友人とのオンライン交流は、大学閉鎖時では効果が認められなかったと、同志社大などの研究グループが発表した。 新型コロナウイルスの感染拡大時、大学は学生の孤独感が増加するリスクを考慮し、オンラインツールを用いて交流機会を確保するよう対策してきたが、その効果は不明だった。 研究グループは2021年、国内60大学の学生4949人を対象に調査を実施。部活動やアルバイトといった社会的環境、家族や友人との対面またはオンラインでの交流頻度、健康状態を調べ、孤独感に関するデータと大学閉鎖の有無についてのデータを収集し、関連を解析した。 その結果、オンラインでの友人との交流は、大学が閉鎖していない環境では孤独感の軽減に寄与したが、閉鎖時には影響が見られなかった。一方、閉鎖の有無に関係なく、対面での交流は孤独感を顕著に減少させた。研究グループは「孤独感予防のため、オンライン交流で対面交流を代替するのでは不十分」と指摘している。(メディカルトリビューン=時事)