自治医科大などの研究グループが脳出血患者を対象に発症前の高血圧治療状況を調査したところ、50歳未満の8割が未治療だったと発表した。 高血圧は脳出血の最大のリスクと言われるが、適切な治療を受けていない人が多い。研究グループは、2019年8月~22年6月に栃木県内の医療機関に脳出血で緊急入院した365人のデータを分析。高血圧者は74%で約5割が未治療だった。 年代別では、50歳未満の約8割、80歳以上の約3割が未治療だった。若年層では喫煙率が高く、健診受診率が低かった。また、男性は自身が高血圧だと認識している割合が多いが、女性は脳出血を発症するまで認識していなかった人が多く、特に若年女性で顕著だった。 高血圧治療を受けていた人について分析したところ、血圧管理目標値が収縮期血圧130mmHg未満だった患者の目標達成率は2割以下にとどまっていた。 入院中の死亡率については、高血圧未治療で70歳未満の患者の割合が高かった。(メディカルトリビューン=時事)