日本における濾胞性リンパ腫(FL)の年間患者数は約5,000例と推定され、70~85%が進行した状態で診断される。初期は化学療法に感受性を示すものの再発を繰り返す症例が多く、再発例は治療抵抗性を示すため、新たな治療法が望まれている。CD20/CD3二重特異性抗体mosunetuzumabは、国内第Ⅰ相試験および海外第Ⅰ/Ⅱ相試験(Blood 2024年10月24日オンライン版)の結果に基づき、2レジメン以上の前治療歴を有する再発・難治性FLを予定適応症として現在承認申請中である。近畿大学血液・膠原病内科医学部講師の口分田貴裕氏は第86回日本血液学会(10月11~13日)で、国内第Ⅰ相試験の拡大コホートFLMOON-1試験の結果について、完全奏効割合(CRR)は68.4%と良好だったと報告した。