高い有効性見込まれる「高用量インフルワクチン」、75歳以上対象に定期接種化へ...来年10月から〔読売新聞〕

  • Facebookでシェアする
  • Medical Tribune公式X Xでシェアする
  • Lineでシェアする
感染症ビジョナリーズ 感染症ビジョナリーズ

 厚生労働省は、従来型ワクチンより高い効果が見込まれる「高用量インフルエンザワクチン」について、75歳以上を対象として公費の助成を受けられる定期接種に位置づける方針を決めた。来年10月からの実施を予定しており、年1回の接種となる。

 インフルエンザワクチンの定期接種は、65歳以上の高齢者らが対象となっている。加齢に伴う免疫機能の低下により、従来型ワクチンでは高齢になるほど十分な効果を得にくいとの指摘が出ていた。

 高用量ワクチンはフランスの製薬会社サノフィ製で、有効成分が従来のワクチンの4倍含まれ、インフルエンザの発症や重症化予防により高い効果が確認されている。

 接種の効果に価格が見合うかを評価する年齢階層別の費用対効果の分析では、高用量ワクチンは75歳以上に接種するのが最適とする結果が報告された。これを受け、厚労省の専門部会は今月19日、高用量ワクチンの定期接種の対象を75歳以上とするのが望ましいと判断した。

 高用量ワクチンは従来型と比べ、接種部位の痛みや頭痛、発熱などの頻度が高いとの報告もあるが、部会は「一過性で重大な懸念は認められない」とした。

(2025年11月25日 読売新聞)

ヨミドクター

  • Facebookでシェアする
  • Medical Tribune公式X Xでシェアする
  • Lineでシェアする