水虫の新たな治療標的候補を同定

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感染症ビジョナリーズ 感染症ビジョナリーズ

 白癬(水虫)は身近な感染症の1つで、日本における有病率は足白癬が21.6%、爪白癬が10.0%に上ると推計されている。痒みや発赤、爪の変形および変色などを引き起こすだけでなく、喘息の増悪への関与も指摘されており、患者のQOLを著しく低下させる。近年、ステロール合成経路を標的とする既存の抗真菌薬に対する薬剤耐性菌の存在が多数報告されており、新たな治療法の開発が求められている。武蔵野大学薬学部薬学科の石井雅樹氏らは、白癬菌のTrCla4蛋白質が菌の細胞を形づくるアクチンの動体を制御していることを発見。さらに、TrCla4阻害薬が白癬菌の菌糸成長を抑制することや、感染実験においてモデル動物の生存期間を延長することを確認し、Microbiol Spectr2023; 11: e0292323)に発表した。

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