早期アルツハイマーに対するレカネマブ、3年予後良好

エーザイ、バイオジェン

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感染症ビジョナリーズ 感染症ビジョナリーズ

 エーザイと米・バイオジェンは本日(7月31日)、ヒト化抗ヒト可溶性アミロイドβ(Aβ)凝集体モノクローナル抗体レカネマブ(商品名レケンビ)に関する新たな臨床データをアルツハイマー病協会国際会議2024(AAIC 2024、7月28日~8月1日)で報告したと発表した(関連記事:「欧州医薬品庁がレカネマブに否定的見解を採択」、「ADの新規抗体製剤lecanemabの最新知見」)。

 両社の研究グループは、早期アルツハイマー病(AD)患者1,795例を対象にレカネマブ静注10mg/kgの隔週投与の有効性を検討した国際第Ⅲ相二重盲検プラセボ対照並行群間ランダム化比較試験Clarity ADを実施。その結果、主要評価項目であるベースライン~18カ月時の臨床的認知症重症度判定尺度(CDR-SB)の平均変化量に関して、レカネマブ群とプラセボ群の群間差は-0.45ポイントとなり、レカネマブ群で有意な改善を示した(P=0.00005)。

 また、非盲検長期継続投与(OLE)試験において36カ月時までの予後を検討したところ、CDR-SBに基づく臨床症状の悪化はレカネマブ投与によって0.95ポイント低減していた。

 安全性に関しては既報のプロファイルと一貫していた。アミロイド関連画像異常(ARIA)は投与開始6カ月以内の発現が多かったが、その後のARIA発現率は低くプラセボ群と同等だった。

 同グループは「早期ADに対するレカネマブ継続投与の有効性が示された」としている。

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