多くの診療科を受診したにもかかわらず「器質的異常なし」の原因不明の痛みに対し、西洋薬のみでは期待した効果が得られないどころか副作用が現れ、長期間にわたり苦しむ患者がいる。国立病院機構大阪刀根山医療センター漢方・ペインクリニック内科医長の松岡由里子氏は、漢方により痛みが軽減し日常生活動作(ADL)も向上した2症例を第74回日本東洋医学会(5月31日~6月2日)で紹介した(関連記事「原因不明の痛みをどのように漢方で治したか②」)。