BTK阻害薬Tolebrutinib、二次性進行型多発性硬化症の障害進行を31%遅延 サノフィ 参考になった 名の医師が参考になったと回答 記事をクリップ 記事をクリップして、あとでマイページから読むことができます Facebookでシェアする Xでシェアする Lineでシェアする サノフィは9月27日、脳透過性のブルトン型チロシンキナーゼ(BTK)阻害薬tolebrutinibについて、再発を伴わない二次性進行型多発性硬化症(nrSPMS)患者が対象の第Ⅲ相HERCULES試験において再発と無関係に生じる障害蓄積の有意な遅延を達成したと発表した。結果の詳細は、欧州多発性硬化症学会(ECTRIMS 2024)で報告された。(関連記事「rilzabrutinib、免疫性血小板減少症対象のP3で主要評価項目を達成」) 同試験では、6カ月持続する障害進行の発現までの期間について、プラセボ群と比べtolebrutinib 群で31%の有意な遅延を示した(ハザード比0.69、95%CI 0.55~0.88、P=0.0026)。副次評価項目とした障害改善が見られた患者の割合はプラセボ群の5%に対し、tolebrutinib群では10%と約2倍だった(同1.88、1.10~3.21、名目上のP=0.021)。 予備解析において、tolebrutinib群で一部の有害事象の発現率に軽度上昇が認められた。肝酵素上昇(基準範囲上限の3倍超)の発現率は、プラセボ群が1.6%、tolebrutinib群が4.1%だった。死亡例は両群とも0.3%だった。 なお、再発型多発性硬化症(RMS)患者を対象にtolebrutinibと標準治療であるteriflunomideを比較した第Ⅲ相二重盲検ランダム化比較試験GEMINI 1、2試験の結果もECTRIMS 2024で発表。両試験とも、主要評価項目とした年間再発率にteriflunomideとの有意差は認められなかった。しかし、重要な副次評価項目とした6カ月持続する障害悪化の発現までの期間について併合解析を行ったところ、29%の有意な遅延が認められた(ハザード比0.71、95%CI 0.53~0.95、名目上のP=0.023)。再発に対する有意差が認められないにもかかわらず、teriflunomideと比べてtolebrutinibが障害蓄積に著しい影響を及ぼしたことは、tolebrutinibが再発とは無関係に進行するくすぶり型の神経炎症に対処できる可能性を示唆している。 また、一次性進行型多発性硬化症を対象とする第Ⅲ相PERSEUS試験も進行中で、結果は2025年下半期に得られる見込みという。 参考になった 名の医師が参考になったと回答 記事をクリップ 記事をクリップして、あとでマイページから読むことができます Facebookでシェアする Xでシェアする Lineでシェアする ×