米国でケタミンの横流しが横行!

2017~23年に盗難や輸送中の紛失を含め1,355件発生

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感染症ビジョナリーズ 感染症ビジョナリーズ

 麻酔薬のケタミンおよびその誘導体であるesketamineはN-メチル-D-アスパラギン酸(NMDA)受容体阻害作用を有し、治療抵抗性うつ病の治療薬として期待されている。米食品医薬品局(FDA)は、2019年に治療抵抗性うつ病の成人患者に対する経口抗うつ薬との併用療法としてesketamine(商品名SPRAVATO)を承認し、製造販売元のジョンソン・エンド・ジョンソンは今年(2024年)7月には単剤療法としての承認申請を行っている。その一方で、米国では適応外でケタミンを処方する「ケタミンクリニック」が多数存在し、ケタミンの転用(横流し)などが問題となっている。米・New York University Grossman School of MedicineのJoseph J. Palamar氏らは、米麻薬取締局(DEA)の2017~23年の集計データを解析した結果、「期間中における医薬品ケタミンの横流し報告は1,355件に上り、盗難や輸送中の紛失事例が増加していた」との結果をJAMAResearch Letter 2024年12月5日オンライン版)で報告した。(関連記事「治療抵抗性うつ病、esketamineに即時効果」「ケタミンは画期的な抗うつ薬となるか?」「うつ病へのケタミン、静注なら有効か?」)

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