ハンチントン病(HD)は、不随意運動、認知症、精神症状を主症状とする慢性進行性神経変性疾患で、患者には心拍数上昇や血圧上昇が見られる。米・University of IowaのJordan L Schultz氏らは、こうした自律神経系の異常がHD症状発現のかなり前から起こることを以前に報告しており(Brain Commun 2022; 4: fcac253)、今回、ノルアドレナリンのアンタゴニストであるβ遮断薬の使用がHDの運動症状発現や症状進行に与える影響を多施設共同の縦断的観察研究により評価。β遮断薬使用がHDの運動症状発症の遅延と症状悪化速度の低下に関連することをJAMA Neurol(2024年12月2日オンライン版)に報告した。