妊娠高血圧症候群(HDP)、子癎前症、子癎は、将来の脳卒中および認知機能障害の危険因子である。しかし、これらの妊娠有害転帰が産後数カ月~数年間の神経障害リスクを高めるか否かは明らかでない。スウェーデン・Uppsala UniversityのTherese Friis氏らは初産婦約65万例を対象に、妊娠有害転帰と認知機能障害の関連について検討する全国規模のレジストリ研究を実施。妊娠時の血圧正常例と比べ、産後の神経障害リスクはHDP例で1.27倍、子癎前症例で1.32倍、子癎例で1.70倍に上昇し、特に子癎例ではてんかんリスクが5.31倍に高まったとの結果をJAMA Neurol(2024年12月23日オンライン版)に報告した。(関連記事「妊娠有害転帰で全認知症リスクが32%上昇」)