身体不活動は健康にさまざまな悪影響を及ぼし、全死亡や心血管疾患(CVD)、糖尿病、肥満のリスク上昇との関連が報告されている。これまで、成人に対する身体活動の促進を目的とした多くの介入研究が行われているが、全体的な有効性の評価は限られている。筑波大学大学院人間総合科学学術院人間総合科学研究群スポーツ医学学位プログラムの万佳偉氏らは、健康な成人向けの身体活動促進介入の効果、介入要素を評価・検討した研究を対象にシステマチックレビューおよびメタ解析を実施。その結果、介入による運動量の増加はわずかであり全体的な効果は小さかったと、Behav Sci(2024; 14: 1224)に発表した。(関連記事「毎日10分の軽い運動で死亡、がんリスク低下」「仕事における身体活動強度、48年で1割低下」)