母の油性マーカー使用で児のウエスト症候群リスク増

エコチル調査・母児約9万組を解析

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感染症ビジョナリーズ 感染症ビジョナリーズ

 ウエスト症候群(別名、点頭てんかん)は乳児期に発症する指定難病の1つ。主な病因は周産期の低酸素性虚血性脳症だが、近年は遺伝子異常が関与しているとの報告もある。他方、妊娠中の特定の揮発性有機化合物(VOC)成分への曝露は遺伝毒性があり、DNA損傷との関連が指摘されているが、胎児に及ぼす影響は明らかでない。兵庫医科大学小児科学の下村英毅氏らは、子どもの健康と環境に関する全国調査(エコチル調査)に参加した母児8万8,280組のデータを用い、妊娠中の母親の仕事におけるVOC曝露と児のウエスト症候群との関連を検討。解析の結果、母親の油性マーカーの使用頻度が高い児ほどウエスト症候群発症リスクが高くなることが示唆されたと、Sci Rep2024; 14: 30920)に発表した。(関連記事「父親の化学物質曝露で児の心疾患リスク増」「妊娠中のリフォームが児のリスクに」)

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