〔編集部から〕2025年3月29〜31日に行われた第74回米国心臓病学会(ACC.25)より、注目演題の要点を速報形式でレポートします。 (Infographic ©️Medical Tribune) 学会名:第74回米国心臓病学会(ACC.25) 学会レポート一覧を見る 会期:2025年3月29〜31日 演者:Tor Biering-Sørensen氏(デンマーク・Copenhagen University Hospital-Herlev and Gentofte) 背景 慢性腎臓病(CKD)患者では、有害な心リモデリング、特に左室肥大が高度であり、心血管イベントリスク上昇との関連が知られる SGLT2阻害薬は、DAPA-CKD試験およびEMPA-KIDNEY試験においてCKD患者に対する心保護効果が示されているが、同薬が心臓の構造および機能に及ぼす影響は十分に解明されていない 今回、心リモデリングの心エコー指標を用いてダパグリフロジンの治療効果を評価するDECODE-CKD試験の結果が報告された 試験概要 組み入れ基準 ①推算糸球体濾過量(eGFR)20〜60mL/分/1.73m2を2回以上測定、②eGFR 60mL/分/1.73m2以上かつ尿中アルブミン/クレアチニン比(UACR)200mg/g以上が3カ月以上の間隔を空けて2回以上測定-のいずれかに該当し、レニン・アンジオテンシン系(RAS)阻害薬による至適治療を受けているCKD患者 介入 ●ダパグリフロジン群:ダパグリフロジン10mg/日を6カ月投与●プラセボ群:プラセボを6カ月投与 主要評価項目 6カ月時に心エコー検査で評価した左室心筋重量係数 (LVMI)のベースラインからの変化 副次評価項目 6カ月時における左室駆出率(LVEF)、グローバル長軸方向ストレイン(GLS)、左房容積指数(LAVI)、左室拡張終期容積(LVEDV)、左室収縮終期容積(LVESV)の変化など <!-- 最初に読み込みたいリセットCSS(Destyle.css)を先に読み込みます -->