クローン病は原因不明の炎症性疾患で、潰瘍性大腸炎とともに炎症性腸疾患(IBD)の1つとされる。国の指定難病であるが、生物学的製剤の登場で治療は大きな進歩を遂げている。今年(2025年)3月27日には、抗インターロイキン(IL)-23p19モノクローナル抗体製剤ミリキズマブ(商品名オンボー)が、既存治療で効果不十分な中等症~重症の活動期クローン病への適応追加を取得した。それを受け、日本イーライリリーと持田製薬は4月10日に、クローン病の最新治療に関するメディアセミナーを開催。登壇した杏林大学消化器内科学教授の久松理一氏は「ミリキズマブは、中等症~重症の活動期クローン病患者の臨床症状や粘膜炎症の改善のみならず、患者の約4分の3が悩むという便意切迫感の改善にも有用だ」と述べた。(関連記事「クローン病に有効なバイオ製剤はどっち?」)