アネメトロ、公知申請で小児感染症への適応追加

ライアットMIBG-I131の「MIBG集積陽性の神経芽腫」も

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 厚生労働省は、4月21日に開催した薬事審議会医薬品第二部会で①メトロニダゾール(商品名アネメトロ点滴静注液500mg):小児の嫌気性菌感染症、感染性腸炎、アメーバ赤痢、②3-ヨードベンジルグアニジン131I、ライアットMIBG-I131静注):MIBG集積陽性の神経芽腫-の公知申請に関する事前評価を実施。公知申請を行っても差し支えないとして、同日付で保険局医療課長通知(保医発0421第4号)、医薬局医薬品審査管理課長と医薬安全対策課長の連名通知(医薬薬審発0421第1号、医薬安発0421第1号)を発出し、関係各所に周知した。

メトロニダゾール:小児用量を追加

 放射性医薬品メトロニダゾールの現行の効能効果は、成人の嫌気性菌感染症適応菌種:同薬に感性のペプトストレプトコッカス属、バクテロイデス属、プレボテラ属、ポルフィロモナス属、フソバクテリウム属、クロストリジウム属、ユーバクテリウム属、適応症:敗血症、深在性皮膚感染症、外傷・熱傷および手術創などの二次感染、骨髄炎、肺炎・肺膿瘍・膿胸、骨盤内炎症性疾患、腹膜炎・腹腔内膿瘍、胆囊炎・肝膿瘍、化膿性髄膜炎、脳膿瘍)、感染性腸炎適応菌種:同薬に感性のクロストリジウム・ディフィシル、適応症:感染性腸炎(偽膜性大腸炎を含む)〕、アメーバ赤痢用法用量は、いずれも「通常、成人にはメトロニダゾールとして1回500mgを1日3回、20分以上かけて点滴静注する。なお、難治性または重症感染症には症状に応じて、1回500mgを1日4回投与できる」。

 今回の公知申請により、小児用量として①嫌気性菌感染症と感染性腸炎では「1回7.5mg/kgを1日3回、20分以上かけて点滴静注する。なお、難治性または重症感染症には症状に応じて、1回10mg/kgまで増量でき、また、1日4回まで投与できる。ただし、1 回量は500mgを超えないこと」、②アメーバ赤痢では「1回10mg/kgを1日3回、20分以上かけて点滴静注する。なお、重症例では、1 回15mg/kgに増量できる。ただし、1 回量は500mgを超えないこと」が追加された。

3-ヨードベンジルグアニジン(131I):小児用量を追加

 放射性医薬品3-ヨードベンジルグアニジン(131I)の現行の効能効果は、MIBG集積陽性の治癒切除不能な褐色細胞腫・パラガングリオーマ用法用量は、「通常、成人には3-ヨードベンジルグアニジン(131I)として1回5.55~7.4GBqを1時間かけて点滴静注する」。

 今回追加された、MIBG集積陽性の神経芽腫に対する用法用量は「1回296~666MBq/kgを1~4時間かけて点滴静注する」。

編集部・関根雄人

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