高齢化の進行に伴い大腿骨近位部骨折は世界的に増加しており、米国の65歳以上における年間発生数は30万件と報告され、疾病負担の増大が公衆衛生上の問題となっている。米・Washington University School of Medicine in St LouisのEllen F. Binder氏らは、高齢女性を対象に大腿骨近位部骨折後の運動療法への局所テストステロン補充療法の上乗せ効果を検証する第Ⅲ相多施設共同3群二重盲検プラセボ対照ランダム化比較試験(RCT)STEP-HIを実施。テストステロン補充療法による歩行能力の改善効果は認められなかったとの結果をJAMA Netw Open(2025; 8: e2510512)に報告した。(関連記事「テストステロン補充で血管機能改善せず」「予想外!テストステロン補充で骨折減少せず」)