〔編集部から〕2025年5月30日〜6月3日に行われた米国臨床腫瘍学会(ASCO 2025)より、注目演題の要点をレポートします。 (Infographic ©️Medical Tribune) 学会名:米国臨床腫瘍学会(ASCO 2025) 学会レポート一覧を見る 会期:2025年5月30日〜6月3日 演者:Sara M. Tolaney氏(米・Dana-Farber Cancer Institute) 背景 未治療のPD-L1陽性トリプルネガティブ乳がん(TNBC)に対する治療選択肢として、抗PD-1/PD-L1抗体と化学療法の併用レジメンは一定の成果を挙げているものの、いまだ予後の改善においてアンメットニーズが存在する 抗TROP-2抗体薬物複合体(ADC)サシツズマブ ゴビテカン(SG)はこれまで、前治療歴のある転移性TNBC(mTNBC)において有意な臨床的ベネフィットを示している 今回、未治療のPD-L1陽性(CPS 10以上)かつ局所進行切除不能または転移性TNBC患者を対象に、SG+抗PD-1抗体ペムブロリズマブ(SG+PEM)と化学療法+PEMの有効性および安全性を検証する第Ⅲ相非盲検ランダム化比較試験ASCENT-04/KEYNOTE-D19の結果が報告された 試験概要 組み入れ基準 ①PD-L1陽性(CPS 10以上、22C3アッセイ)、②根治的治療から6カ月以上経過(抗PD-1/PD-L1抗体による前治療は許容) 介入 ●SG+PEM群(221例):21日を1サイクルとして、SG 10mg/kgを1、8日目に投与+PEM 200mgを1日目に投与●化学療法+PEM群(222例):化学療法(21日を1サイクルとしてゲムシタビン1,000mg+カルボプラチンAUC 2を1、8日目に投与、または28日を1サイクルとしてパクリタキセル90mg/m2/nab-パクリタキセル100mg/m2を1、8、15日目に投与)+PEM 200mgを1日目に投与 主要評価項目 BICRによる無増悪生存(PFS) 副次評価項目 全生存(OS)、BICRによる全奏効率(ORR)および奏効持続期間(DOR)、安全性など <!-- 最初に読み込みたいリセットCSS(Destyle.css)を先に読み込みます -->