〔ASCO 2025〕Camizestrantへの切り替えでESR1変異陽性進行乳がんのPFS延長

SERENA-6試験

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〔編集部から〕2025年5月30日〜6月3日に行われた米国臨床腫瘍学会(ASCO 2025)より、注目演題の要点をレポートします。

メインイメージ
(Infographic ©️Medical Tribune)

会期:2025年5月30日〜6月3日

演者:Nicholas C. Turner氏(英・Royal Marsden Hospital)

背景

  • ESR1変異はエストロゲン受容体(ER)を活性化させ、アロマターゼ阻害薬(AI)+CDK4/6阻害薬併用療法に対する獲得耐性の最も一般的な機序である
  • 次世代経口選択的ER分解薬(SERD)camizestrantは、完全なER拮抗作用によりESR1変異の有無にかかわらず抗腫瘍活性を発揮することが示されている
  • 今回、ホルモン受容体陽性HER2陰性の局所進行/転移乳がん(ABC)の一次治療としてAI+CDK4/6阻害薬併用療法施行中にESR1変異陽性が検出された患者を対象に、AI継続とcamizestrant切り替えの有効性および安全性を検討する国際第Ⅲ相二重盲検ランダム化比較試験SERENA-6の結果が報告された

試験概要

試験概要の図表
組み入れ基準
①男性または女性のホルモン受容体陽性HER2陰性ABC、②一次内分泌療法としてAI+CDK4/6阻害薬(パルボシクリブ、ribociclib、アベマシクリブ)を最低6カ月施行、③血中腫瘍循環DNA(ctDNA)検査でESR1変異が検出され、病勢進行がない
介入
●camizestrant切り替え群(157例):camizestrant 1日1回75mg+CDK4/6阻害薬(パルボシクリブ/ribociclib/アベマシクリブ)+AIプラセボ
●AI継続群(158例):AI(アナスタゾール/レトロゾール)+CDK4/6阻害薬+camizestrantプラセボ
主要評価項目
担当医師の評価による無増悪生存(INV-PFS)
副次評価項目
2回目の病勢進行または死亡までの期間(PFS2)、全生存(OS)、安全性、患者報告アウトカム〔PRO:EORTC QLQ-C30質問票の全般的健康状態(GHS/QOL)など〕

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