SGLT2で悪性腫瘍発症リスクが低減

2型糖尿病合併MASLD患者対象の後ろ向き研究

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感染症ビジョナリーズ 感染症ビジョナリーズ

 代謝機能障害関連脂肪性肝疾患(MASLD)患者では、肝線維化が予後と関連すること、日本人における主な死因は大腸がんや膵がんなどの肝臓以外の悪性腫瘍であることが知られている(Clin Gastroenterol Hepatol 2023; 21: 370-379)。糖尿病治療薬のSGLT2阻害薬は、ALT改善効果や抗腫瘍効果を発揮するとされるが臨床的なエビデンスは限られている。久留米大学内科学講座消化器内科部門主任教授の川口巧氏は、大規模レセプトデータベースMedical Data Vision(MDV)を用いて2型糖尿病合併MASLD患者を対象にSGLT2阻害薬とDPP-4阻害薬の効果を後ろ向きに検討(J Gastroenterol 2024; 59: 1120-1132)。「DPP-4阻害薬と比べ、SGLT2阻害薬は肝線維化の改善および肝外悪性腫瘍の発症リスクを低減することが明らかとなった」と第68回日本糖尿病学会(5月29~31日)で報告した。(関連記事「SGLT2阻害薬で糖尿病の脂肪肝と肝線維化が改善」「糖尿病の肝細胞がんリスク、SGLT2阻害薬で減」)

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