日本では、せん妄に対する抗精神病薬の使用は原則、適応外使用となるが、2011年以降、一部保険審査上で認められるようになった。せん妄患者は全身状態が悪いため、内服や点滴の確保が困難な患者が多いが、非経口の第一世代抗精神病薬は錐体外路症状などが懸念される。そこで、東京慈恵会医科大学精神医学講座の菅野博志氏らは、第二世代抗精神病薬かつ経皮吸収型のブロナンセリン貼付剤(BNS-p)に着目。自施設における同薬の使用状況を調査し、その結果を第121回日本精神神経学会(6月19~21日)で報告した。