低酸素血症は、鎮静下の患者において重大かつ生命を脅かす合併症であり、発生率は4~71%と報告されている。救急部門や内視鏡検査、入院・外来手術など多様な医療現場で発生するリスクがあり、負担の少ない呼吸管理戦略が求められている。中国・Zhejiang University School of MedicineのHui Ye氏らは、同国の三次医療機関14施設で登録した18歳以上の連続患者2,000例超を対象に、術後の麻酔覚醒時における低酸素血症リスクの低減効果を側臥位と仰臥位で比較する非盲検ランダム化比較試験(RCT)を実施。その結果、仰臥位群と比べ側臥位群では低酸素血症リスクが64%低く、重症化リスクも低かったと、BMJ(2025; 390: e084539)に発表した。(関連記事「30°半坐位で術後の低酸素血症が低減」)