難治性の全身型重症筋無力症(gMG)に対する分子標的治療として、これまでに抗補体療法と抗胎児性Fc受容体(FcRn)療法の二系統6種類が開発されている。今年(2025年)4月に、新たな抗FcRn薬nipocalimabが米食品医薬品局(FDA)に承認され、国内でも今年1月にgMG治療薬として承認申請された。大阪大学大学院生体病態情報科学講座准教授の久保田智哉氏は、FDA承認の根拠となったVivacity-MG3試験の報告を基に、nipocalimabの特徴と想定される至適症例について第37回日本神経免疫学会(8月8~9日)で解説した。(関連記事「全身型重症筋無力症の治療薬nipocalimab、第Ⅲ相試験で有効性示す」)