黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus)が血液中に入り込んで全身に広がる重篤な感染症である黄色ブドウ球菌菌血症の治療では、通常、抗菌薬の長期にわたる静脈内投与が必要であり、カテーテル関連血栓症や二次感染などの合併症を伴うこともある。しかし新たな研究で、2014年に米食品医薬品局(FDA)により承認された抗菌薬のダルババンシンを7日間隔で2回静脈内投与したところ、効果が抗菌薬を毎日静脈内投与する従来の治療と同等であったことが示された。米国立アレルギー・感染症研究所(NIAID)の資金提供を受けて米デューク大学医学部のNicholas Turner氏らが実施したこの研究結果は、「Journal of the American Medical Association(JAMA)」に8月13日掲載された。