尿路結石症治療、最新レーザーが患者中心ケアを実現

第35回日本尿路結石症学会・展示ブース

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感染症ビジョナリーズ 感染症ビジョナリーズ

 2025年8月29~30日、京王プラザホテルで第35回日本尿路結石症学会が開催された。企業展示ブースでは、医療機器メーカーを中心に尿路結石症治療における最新技術が多数紹介された。近年、医療界全体で「患者中心のケア」が重視されていることから、各社とも患者負担の軽減や安全性の確保に焦点を当てた製品・ソリューションを提案し、来場者の注目を集めた。

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進化する尿路結石症治療とデバイス革新

 尿路結石症の治療では、新しいレーザー技術「ツリウムファイバーレーザー(TFL)」を用いた破砕術が注目されている。エダップテクノメドは、Quanta社製のTFL「Fiber Dust」を展示。短パルス幅かつ高周波数での出力制御により効率的なダスト化が可能で、処置時間の短縮や再発予防への貢献が期待されるなど、患者のQOL向上に繋がるとして関心が寄せられた。

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 TFLについては、オリンパスマーケティングの「SOLTIVE Premium」も注目を集めた。高出力・高効率のレーザーによる迅速かつ確実な結石破砕を実現した他、操作性の向上と処置時間の短縮を通じて、臨床現場の治療効率改善と患者負担の軽減に貢献することが期待されている。

 ドルニエメドテックジャパンは、結石破砕とダスト化の双方を効率良く行えるオールインワンの多機能レーザー「Thulio」を展示。従来のホルミウムヤグレーザーとTFLの中間に位置する特性を持ち、結石破砕とダスト化の双方を効率良く行えるなど、治療の柔軟性を高めている。

 レーザー以外では、メディコンがベクトン・ディッキンソン製の内視鏡「アプトラ デジタル内視鏡システム」を展示。使い捨て仕様のため院内での洗浄・滅菌が不要で、感染リスクの低減と機器管理の効率化が期待できる。また、安定した画質と操作性で内視鏡手技の安全性向上と医療現場の効率化に貢献するとして注目を集めた。

 今回の企業展示からは、患者の負担軽減、安全性向上、そしてより良い治療結果を目指すという各社の「患者中心の医療」への強いコミットメントが感じられた。

(第35回日本尿路結石症学会取材班)

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